日本美術市場再生プロジェクト、始動

当社グループは、創業30周年を迎えるにあたり、これまで培ってきた富裕層のネットワークを活かし、新たな社会的使命を果たしていくべく、2017年12月1日よりShinwa Wise Holdings(シンワワイズホールディングス)株式会社へと名称変更し、持株会社体制へ移行いたしました。

当社の前身であるシンワアートオークション株式会社は、当時はまだ日本に全くと言っていいほど定着していなかった美術品などの高額品を、公開の場で扱うオークションを普及・定着させることを目的として1989年に設立されました。
2005年には株式公開を果たし、より公共性の高い、信頼性あるオークション会社へと成長いたしました。現在では、一般の方がどなたでも参加できるオークションという取引形態はかなり定着し、当社も一定の役割を果たすことができたと自負しております。これもひとえに多くのお客様の長年に亘るご愛顧の賜物と、心より感謝申し上げる次第です。

そして、今、当社グループは、30周年を機に、「日本美術市場再生プロジェクト」を本格的に始動します。

アート業界に関わるアーティスト、ギャラリスト、アート教育、行政、キューレーター、批評家、美術館、マスメディア、オークションハウス、コレクターなどの全ての人たちが、それぞれ役割を担っていく中で、当社はオークションハウスとして、その役割を全うしなければなりません。

オークションハウスとして、アートの価値を引き上げていくために、当社の重要な役割の一つは、日本のアート市場に資金を流し込む役割を担うことであると思います。そのために、資本政策や金融市場を利用し、資金をアート市場に引き入れる様々な諸策をとりたいと思います。同時に、アート投資サロンやアートファンドを組成し、美術品取引市場に流入する資金の幅を広げていかなければならないと考えております。

また、日本のオークションハウスは、変化する社会の中で、新たな流通や取引の形を積極的に取り込み、新たな時代の美術品流通に寄与していかなければなりません。これまで、フィスコ仮想通貨取引所への投資、株式会社レジストアートへの資本参加(社外取締役としても参画しております)を進めてまいりましたが、ブロックチェーン・アート・プラットフォームの構築により貢献し、アートのスマートコントラクトを推し進めなければならないと考えております。将来アートをブロックチェーンに登録する時代になると、これまでのアート取引の形が大きく変化することになるのです。

そして、当社は、換金する場を提供するのみのオークションハウスという領域を大きく拡大し、新たなアート取引のプラットフォームとして、社交場としてのオークション・コレクションする場としてのオークション・プロモーションする場としてのオークション、と様々な目的を実現できるプラットフォームとして、日本のアートコミュニティを拡大させて行きたいと思います。

さてこの度、日本の美術品取引業界の再生と当社の今後の運営に関しては、世界的なアートコレクターである伊勢彦信氏(イセ食品代表)を取締役会長として迎え、経営上の指南、支援の元、ビジョンの実現に向けて邁進してまいります。

今後も、当社グループは、信用を重んじる中で、慎重かつ大胆な挑戦を続け、豊かで美しく潤いある生活文化の創造に貢献してまいりたいと存じます。

どうぞ変わらぬご支援の程、宜しくお願い申し上げます。

Shinwa Wise Holdings株式会社
代表取締役社長 倉田陽一郎